A03-K108 黒潮・黒潮続流系の長期変調とその太平洋温暖化パターンへの影響

A03-K108班

研究代表者

東塚 知己東京大学

本公募研究課題では、黒潮・黒潮続流系の長期変動メカニズムを明らかにするとともに、黒潮・黒潮続流系の変化が太平洋の温暖化パターンに与える影響を明らかにすることを通して、黒潮・黒潮続流系が地球の気候システムに果たす役割を明らかにする。

1.黒潮大蛇行の長期変調

海洋モデル側の水平解像度が0.1°の高解像度大気海洋結合モデルの解析を通して、長期間持続する大蛇行イベントの特徴を明らかにするとともに、地球温暖化に伴って、現在発生しているような長期間持続する黒潮大蛇行が頻発しやすくなるのかを明らかにする。

2.黒潮続流域のメソスケール渦に伴う鉛直流とその長期変調への影響

メソスケールにも適用可能な一般化されたエクマン理論を用いて、メソスケール渦に伴う鉛直熱輸送を評価するとともに、この鉛直渦熱輸送が黒潮続流に伴う海洋前線の十年規模変動に与える影響を明らかにする。

3.黒潮続流域が太平洋の温暖化パターンに与える影響

黒潮続流域における熱放出の変化が、太平洋熱帯域の温暖化パターンに与える影響を領域海洋モデルを用いた感度実験と気候モデルの温暖化実験の結果の解析から明らかにする。