A03-8 変調するモンスーンと日本周辺における極端気象の予測可能性

A03-8 モンスーン班

研究代表者

佐藤 友徳北海道大学

研究分担者

山﨑 哲海洋研究開発機構
釜江 陽一筑波大学
杉本 志織海洋研究開発機構
宮川 知己東京大学
高谷 祐平気象研究所
高橋 洋東京都立大学

ポスドク研究員

研究協力者

平田 英隆立正大学、A01-2分担
川瀬 宏明気象研究所、A01-2分担
柳瀬 亘気象研究所、A01-2分担
今田 由紀子東京大学、A01-3分担
時長 宏樹九州大学、A03-9代表
寺尾 徹香川大学
田村 健太北海道大学
栗 世学北海道大学

大陸と海洋間の温度差によって駆動される季節風(モンスーン)は、暖候期には暖かく湿った南西風として、また寒候期には冷たく乾いた北西風として卓越し、日本周辺の天候に明瞭な季節性を創り出す。これらの風系によって輸送される水蒸気はやがて雨や雪となり、水資源を育む。一方で、モンスーンの変動は暖湿気の流入や寒気吹き出しの強弱の要因となるため、時として顕著な降水量の多寡の原因となり、防災や水資源の観点から我が国の生存基盤を脅威にさらす。

A03-8モンスーン班では、海洋の温暖化が急速に進行する日本周辺において、モンスーンと海洋の相互作用の理解を深化させることで、モンスーン活動そのものや極端気象の予測可能性を評価する。このような目的の達成のために、人工衛星を含む各種観測データ、再解析データ、大アンサンブル実験データ等を用いて、極端気象や異常天候を誘発する大気と海洋の多重スケール構造の特徴を診断的に解析し、モンスーン活動との連動や気候変化による変調を明らかにする。さらに、最新の大気海洋結合モデルや雲解像モデル等の数値モデル群を用いたアンサンブル予測実験や感度実験を行い、極端気象の予測可能性を検証する。

アジアモンスーンと極端気象の多重スケール構造の模式図(気象庁およびJAXAの資料をもとに作成)