A02-6 不連続を包含するデータ同化手法の創出と大気海洋生態系結合過程の再現

A02-6 同化班

研究代表者

榎本 剛京都大学

研究分担者

野口 峻佑九州大学
林田 博士海洋研究開発機構
伊藤 耕介京都大学
藤井 陽介気象研究所
石橋 俊之気象研究所

ポスドク研究員

研究協力者

大石 俊理化学研究所、A03-7分担
辻野 智紀気象研究所
山﨑 哲海洋研究開発機構、A03-8分担
吉田 聡京都大学
碓氷 典久気象研究所、A03-7代表
石川 一郎気象研究所
平原 翔二気象研究所
小林 ちあき気象研究所
坂本 圭気象庁
八木 晃司気象庁
長谷川 拓也気象庁
小泉 耕気象庁
髙坂 裕貴気象庁
吉田 拓馬気象庁
木戸 晶一郎海洋研究開発機構、A01-1分担

本計画研究では、観測データとシミュレーションを融合する「データ同化」について研究します。データ同化により、大気・海洋・海洋生態系の精緻な再現をすることで、領域の研究に貢献します。そのためには、いくつかの課題があります。現在用いられているデータ同化手法では、海面水温や大気の前線、海面・対流圏界面などの不連続や、渦の切離や顕著な対流のような非線型現象をうまく取り扱うことができません。加えて、時間変化の速さが異なる大気と海洋、海洋生態系における物理・化学・生物過程の結合が十分に考慮されていません。このような制約は、領域が対象とする顕著現象の予測可能性や大気海洋の結合メカニズム研究を進めるにあたって、克服すべき重要な課題です。日本周辺海域は、大気・海洋・海洋生態系の結合が強く、不連続構造が存在し、非線型現象が多数発生する世界で類稀なる環境にあり、データ同化の研究対象の宝庫です。そこで、本計画研究では現場観測、衛星データを活用して、データ同化手法の高度化を図り、それを用いて観測の価値を定量的に測り、どこでどのような観測を行うことが効果的か観測システムの設計を行うとともに、海洋表層・対流圏・成層圏の上下結合やその遠隔影響についての科学的知見を得るための研究を実施します。