A01-K103 従来の観測網では欠落する黒潮の急変現象の抽出とその影響の評価

A01-K103班

研究代表者

市川 香九州大学

研究協力者

油布 圭九州大学
野田穣士郎九州大学
宮地佑希野九州大学
酒見亮佑九州大学

広い海洋の変動を把握するには人工衛星による観測が有効で、なかでも海面の凹凸を計測する海面高度計は、天気図の気圧配置から風を知るように海流の分布を把握できるので、海洋学では必須の測器になっている。ただし、衛星海面高度計の時空間観測網は密ではないので、黒潮の小蛇行など小スケールで急変する現象は欠落してしまう。

そこで本研究では、小笠原諸島やトカラ海峡の定期船フェリーに衛星測位システム(GNSS)の受信機を取り付けて、黒潮による海面高度の変動を航路沿いに毎日計測し、黒潮の急変現象を抽出する。さらに、新型の海面高度計SWOTによる黒潮の空間構造の詳細な記述と組み合わせて、黒潮の急変現象が大気・海洋・生物などにどのような影響を与えるかを評価する。